お稽古の時に頭を悩ませるのが、茶杓の銘。2月の茶杓の銘などに使えそうな言葉を紹介していきます。
もくじ
季節のことば2月
雪解け待つ早い春に関わる
春雪(しゅんせつ)
春になってからも雪はふるが、すぐ消えてしまう、淡雪などのこと。
雪間(ゆきま)
あちらこちらで雪がとけ、地面が顔をのぞかせた様子。
一陽来復(いちようらいふく)
冬が終わって春が来ること。「復」は冬至のある11月のことをさしている。
季節のことば2月一覧
植物
花の兄(はなのあに)
梅の異称で、ほかにも「此の花」や「木の花」の呼び方もある。その年に一番早く咲くため「花の兄」と名付けられた。「花の弟」は最後に咲く菊。
寒松(かんしょう) | 寒梅(かんばい) |
雪間草(ゆきまぐさ) | 玉椿(たまつばき) |
紅梅(こうばい) | 蕗の薹(ふきのとう) |
玉柳(たまやなぎ) | 春菊(しゅんぎく) |
若草(わかくさ) | 若菜(わかな)) |
花の兄(はなのあに) | 鶯宿梅(おうしゅくばい) |
動物
春告鳥(はるつげとり)
うぐいすの異名で、梅とうぐいすは春の代名詞。また年の初めに鳴くことを「初音」という。
公魚(わかさぎ) | 白魚(しらうお) |
海松貝(みるがい) | 鶯の声(うぐいすのこえ) |
春駒(はるこま) | 雛鶴(ひなづる) |
時候・情景
谷渡り(たにわたり)
うぐいすが谷から谷へと渡っていくようす。
草萌(くさもえ) | 末黒野(すぐろの) |
春霞(はるがすみ) | 春一番(はるいちばん) |
早梅(そうばい) | 下萌(したもえ) |
早春(そうしゅん) | 里の春(さとのはる) |
春寒(しゅんかん) | 白雲(はくうん) |
萌春(もえはる) | 咲分(さきわけ) |
清香(せいこう) | 春香(しゅんこう) |
春暁(しゅんぎょう) | 春光(しゅんこう) |
春浅し(はるあさし) | 春寒(しゅんかん) |
雪解(ゆきげ) | 野辺の雪(のべのゆき) |
笹の雪(ささのゆき) | 垣根の雪(かきねのゆき) |
残雪(ざんせつ) | 淡雪(あわゆき) |
萌春(もえはる) | 梅の香(うめのか) |
風物詩
雪兎(ゆきうさぎ)
雪で兎の形をつくったもの。耳はユズリハの葉、目は南天の実をつける。
酒林(さかばやし) | 鶯笛(うぐいすぶえ) |
谷渡り(たにわたり) | 寒仕込み(かんじこみ) |
豆まき(まめまき) | 福は内(ふくわうち) |
柊挿し(ひいらぎさし) |
ちょこっとメモ
貝寄風(かいよせ)…3月下旬に吹く西風のこと。大阪の難波では打ち寄せられて貝殻があつまり、それを造花にし、四天王寺の聖霊会に献じられる。
寒仕込み(かんじこみ)…前年の秋にとれた大豆を使って、寒い時期に味噌を仕込むこと。
東風(こち)…春先に東のほうから吹く風のこと。
酒林(さかばやし)…酒屋の軒下につけられる、杉の葉を集めて丸くした杉玉。看板。
下萌(したもえ)…地中から、小さな草の芽がで始めること。
末黒野(すぐろの)…春に野焼きをして、一面が黒く焼かれたようす。
初音(はつね)…鶯やほととぎすが年の一番初めに鳴くようす。
春駒(はるこま)…春生まれの若い馬(若駒)や春の野山にいる馬をさす。
春嵐(はるあらし)…2〜3月に吹く強烈な風のこと。烈風。
鶯笛(うぐいすぶえ)…竹製の笛で、鶯の鳴き声のような音が出る。
雪兎(ゆきうさぎ)…雪で兎の形をつくったもの。耳はユズリハの葉、目は南天の実をつける。
柊挿し(ひいらぎさし)…節分の日に魔除けとして、ヒイラギの枝に焼いたイワシの頭をつけて門口に飾ること。
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