お濃茶の問答にある
正客「そちらのお茶碗は」
亭主「長次郎 写しの 大黒でございます」
亭主「長次郎 写しの 大黒でございます」
茶碗の名前はすぐに出ないことも多いですよね。お稽古用に楽家の茶碗リストを作ってみました。事前に言うことを準備しておけば安心ですね。
もくじ
歴代家元の楽茶碗リスト
赤楽 | 銘 | 黒楽 | 銘 |
---|---|---|---|
初代 長次郎(ちょうじろう) ?~1589年 | |||
赤 | 早船※長次郎七種 | 黒 | 杵ヲレ |
赤 | 太郎坊 | 黒 | 大黒※長次郎七種 |
赤 | 無一物 | 黒 | 東陽坊※長次郎七種 |
赤 | 手枕 | 黒 | 鉢開※長次郎七種 |
赤 | 湖月 | 黒 | 面影 |
赤 | 夕暮 | 黒 | 勾当 |
赤 | 臨済※長次郎七種 | 黒 | 俊寛 |
赤 | 白鷺 | 黒 | むかし咄 |
赤 | 木守※長次郎七種 | 黒 | ムキ栗 |
赤 | 道成寺 | 黒 | 末広 |
赤 | 獅子 | 黒 | 本覚坊 |
赤 | 検校※長次郎七種 | 黒 | 紙屋黒 |
3代 道入(どうにゅう/ノンコウ) 1599~1656年 | |||
赤 | 是式 | 黒 | 獅子 |
赤 | 山人 | 黒 | 升 |
赤 | 僧正 | 黒 | 稲妻 |
赤 | 若草 | 黒 | 千鳥 |
赤 | 鳳林 | 黒 | 桔梗 |
赤 | 陽光 | 黒 | 善福寺 |
4代 一入(いちにゅう) 1640~1696年 | |||
赤 | 青苔 | 黒 | 山里 |
赤 | つるし柿 | 黒 | 嘉辰 |
赤 | 玉兎 | 黒 | 曙 |
5代 宗入(そうにゅう) 1664~1716年 | |||
赤 | 花筏 | 黒 | 梅衣 |
赤 | ときん | 黒 | 糸遊(いとゆう) |
赤 | – | 黒 | 亀毛(きもう) |
赤 | – | 黒(平茶碗) | 北海 |
6代 左入(さにゅう) 1685~1739年 | |||
赤 | 龍田 | 黒 | 亀毛 |
赤 | 毘沙門(びしゃもん) | 黒 | 姥捨黒(うばすてくろ) |
赤 | 開口 | 黒(筒茶碗) | ヒヒ |
8代 得入(とくにゅう) 1745~1774年 | |||
赤 | 軒端の花 | 黒 | 常盤 |
赤 | – | 黒 | 萬代の友(ばんだいのとも) |
9代 了入(りょうにゅう) 1756~1854年 | |||
赤 | 姥捨 | 黒 | 福寿竹 |
赤 | 猩々 | ||
10代 旦入(たんにゅう) 1795~1834年 | |||
赤 | 秋海棠 | 黒 | 破れ窓 |
赤 | 壺々茶碗 | ||
11代 慶入(けいにゅう) 1817~1902年 | |||
赤 | 黒 | 小槌 | |
12代 弘入(こうにゅう) 1857~1932年 | |||
赤 | 楓錦 | 黒 | 福寿竹 |
赤 | 亀背 | 黒 | 春の雪 |
赤 | – | 黒 | 朧月 |
13代 惺入(せいにゅう) 1887~1944年 | |||
赤 | 薄紅葉 | 黒 | 荒磯 |
赤 | – | 黒 | 若草 |
赤 | – | 黒 | 八千代 |
14代 覚入(かくにゅう) 1918~1980年 | |||
赤 | 樹映 | 黒 | 林鐘 |
赤 | 祥雲 | 黒 | 潮騒 |
赤 | 連山 | ||
赤 | 杉木立 | ||
赤 | 秋の山路 | ||
15代 直入(じきにゅう) 1949〜 | |||
赤 | 花仙 | 黒 | 初冠(ういかんむり) |
赤 | 野桃 |
覚えておきたい楽茶碗のこと
長次郎七種
楽家の初代・長次郎が作った茶碗で、利久が7つ見立てたので別名「利久七種」とも言われます。
黒楽「大黒」「鉢開」「東陽紡」
赤楽「早船」「検校」「臨済」「木守」
赤楽「早船」「検校」「臨済」「木守」
の7つです。「大黒」「東陽紡」「早船」の3つが現存しています。
ノンコウ七種
楽家の3代道入が作った茶碗をさします。
黒楽「獅子」「升」「千鳥」「稲妻」
赤楽「鳳林」「若山」「鵺(ぬえ)」
赤楽「鳳林」「若山」「鵺(ぬえ)」
の7つです。
道入は別名ノンコウとも呼ばれます。名前の由来は諸説ありますが、千宗旦が道入に送った花入れ「乃無己(のんこう)」にちなむとされています。
ノンコウには別の七種茶碗もあり
ノンコウ加賀七種
黒楽「桔梗」「善福寺」「青山」「霞」「香久山」「此花」「今枝」
黒楽「桔梗」「善福寺」「青山」「霞」「香久山」「此花」「今枝」
という加賀にある茶碗を選んだものがあります。
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