茶花の禁花あつめてみました【茶道】

飾るのは避けたい
禁花をあつめみました

茶室に飾るのは避けたい花は?

・香りの強い花
・トゲや毒のある花
・名前が良くない花

禁花1:香りの強い花

抹茶の香りはとても繊細なので、香りの強い
・沈丁花(じんちょうげ)
・梔子(くちなし)
は避けることがおおいです。

じんちょうげくちなし
きんもくせい

禁花2:トゲや毒のある花

和敬清寂の「和をなす」の概念からトゲのある花は避けられます。また懐石や菓子などが出て会食をする場でもあるため、有毒な花も活けません。
・野茨(のいばら)→トゲがある
・馬酔木(あしび)→毒がある

のいばらあしび

禁花3:名前が良くない花

清潔や静謐を良しとする茶道では、名前の響きが良くない花も避けられます。
屁糞葛(へくそかずら)
死人花(しびとばな)
深山死君(みやましきみ)

へくそかずらしびとばな
みやましきみ
名前の響きが良くない花も呼び名を変えて活ける場合があります。
・死人花(彼岸花)→曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
・屁糞葛→灸花(やいとばな)

禁花の考え方

・調度品に書かれた花 
ふすまや掛け軸、屏風などに花の絵が書かれている場合は、重なってしまうので、違う花を選びます。

・枯れた花や返り咲きの花
茶花は季節を先取りした花が好まれるので、枯れた花、時期をはずれて咲く花は禁花になります。

南方録の「利休禁花」

立花実山(たちばなじつざん)が書いた南方録(なんぽうろく)の中で「利久禁花」と呼ばれる花もあります。

花入れに入れざる花は
沈丁花(じんちょうげ)
深山しきみに
鶏頭(けいとう)の花
女郎花(おみなえし)
柘榴(ざくろ)
河骨(こうほね)
金盞花
せんれい花を嫌い事すれ

という8種の花が挙げられています。

じんちょうげみやましきみ
けいとうのはなおみなえし
ざくろこうほね
きんせんか

理由については諸説ありますが参考までに
沈丁花(じんちょうげ)→香りが強いため

深山死君(みやましきみ) →葉や赤くなった実に毒性がある。死君という響きが良くない、現在では樒(しきみ)の字が良く当てられる。

鶏頭の花(けいとうのはな) →見てくれが良くないためと推測されている

女郎花(おみなえし) →女郎の意味が良くないと言われている。根を乾燥させたものは生薬になる。

柘榴(ざくろ) →食用の実は飾らないことが多い。割れた実が美しくないとも言われるが定かではない

河骨(こうほね) →名前の響きが良くない。白い地下茎が背骨のように見えるために河骨とついた。

金盞花(きんせんか) → 午時花 (ごじか)もしくは小車(おぐるま)の花ではないかと言われている。

せんれい花 →実は何の花かいまだによくわかっていない。

番外編:禁花?よく見る花

実は毒があったり、利久禁花であっても昔から良く活けられているものもあります。
根から花まで有毒なとりかぶと(鳥兜)や、河骨、女郎花がよく茶花としてみられます。

こうほねおみなえし
とりかぶと

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