茶道を続けていると混乱することの一つが、季節によってお点前の手順が変わってしまうこと。風炉(5月〜10月)と炉(11月〜4月)はお釜の位置がかわるので、毎年、炉のはじめのお稽古は手順を思い出すのに四苦八苦しますW今回は4畳半で薄茶の平手前の場合をとりあげます。裏千家茶道を習う、忘れっぽい私の備忘録です、参考までにお楽しみください。
大まかな変更点はこちら
- お釜の位置は点前畳から、炉畳へ変わる
- 斜めに座ってお点前をする
- 蓋置は釜の右側の炉畳に置く
- 釜の蓋をとったら、袱紗は自分の左膝の近くに置く
- 柄杓の取り扱いが1種類になる(釜のふちにかけて合をふせて置く)
- 水差しの蓋は2手で取りあつかう
- 蓋置きをしまう時は、左手に置いて、一度向きなおる(斜めから正面)
炉に変わった時の薄茶のポイント!
お釜の位置は点前畳から、炉畳へ変わる
炉(11月〜4月)のお点前の手順が変わるのは、お釜の位置が変わるからです。
炉になると、炉畳に炉を切ってお釜を置きます。お釜をお客を近づけ、秋から冬の寒い時期に暖かさを感じてもらうためです。
反対に風炉(5月〜10月)ではお釜は点前畳の左側に置き、お釜とお客を離して、夏の暑さを感じにくいようにしています。
また、10月には中置きという特殊な時期でお点前畳の真ん中に釜を置きます。
斜めに座ってお点前をする
お釜が炉畳に置かれるので、畳に対してななめに座ってお点前をします。(風炉の時期は、自分のすぐ左前に釜があり、畳に平行に座ります。)
そうすると自分の右ななめ上がお釜、左ななめ上に茶碗や棗が置かれた配置でお点前します。
点前畳へは右足から3足まっすぐ、次に左→右と2足で斜めに歩いて座ります。
まっすぐ歩く時に歩幅が大きいと、外隅ねらいで座れなくなるので気をつけましょう。足の運びをすっかり忘れて、外隅に座れないのが私のあるある失敗パターンです(汗
蓋置は釜の右側の炉畳に置く
どこに置こうか迷うもの第1弾!蓋置です。
蓋置きは釜の炉縁から3目3目の位置に置きます。
炉縁に近すぎると、釜の蓋と炉縁が当たってしまうので、注意しましょう。
また蓋を釜に戻す時は、10~11時の位置をあけて閉めます。
袱紗は自分の左膝の近くに置く
どこに置こうか迷うもの第2弾!袱紗です。釜の蓋を取った後に袱紗を置く位置、これも私は毎年迷います(笑)
袱紗は自分の左側、左膝の近くです。
釜のふたを蓋置においたら、そのまま右手で左側に置きます。(左手に柄杓を持ってるので持ち替えません)
柄杓の取り扱いが1種類になる
切り柄杓、引き柄杓、置き柄杓の柄杓の扱い方3種類がなくなり、1種類になります。
炉では釜の縁に、柄杓の合を落とした状態で伏せて置きます。
柄杓は自分と平行で、切りどめ(柄杓の柄の下部分)は畳につきます。
お点前の体勢も変わるし、簡単になるので覚えているかなと思ったら見事に忘れていて、普通に置き柄杓をしてしまうこと度々です。
水差しの蓋は2手で取りあつかう
水差の位置が風炉(夏)よりも自分と近くなるので、水差の蓋は右手で取って、左手で置く2手になります。
蓋を取る手は炉と風炉共通で、右手です。ただ置く手は左手になります。(炉は右→左→右の3手)
また蓋を閉める時は、左手→右手と2手になります。
水差の蓋を何手で取り扱うかは、水差と自分の近さによるので、近いと思ったら2手、遠いなと体勢に無理があるなと感じたら3手にしましょう。
蓋置きをしまう時は、左手に乗せて、一度向きなおる
拝見を受けたあとに、蓋置きを一度しまう時は、斜めの姿勢から畳中央の位置に向きなおります。
まず右手で蓋置きをとり、左手に乗せます。その後に向きを斜めから正面に戻します。蓋置を右手で持ち、左手に持ち替えてから置きます
風炉だと、すでに姿勢は中央なので、そのまま右手で取って、左手に持ち変えるだけで置けます。
薄茶の平手前、風炉から炉へ注意点まとめ
- お釜の位置は点前畳から、炉畳へ変わる
- 斜めに座ってお点前をする
- 蓋置は釜の右側の炉畳に置く
- 袱紗は自分の左膝の近くに置く
- 柄杓の取り扱いが1種類になる(釜のふちにかけて合をふせて置く)
- 水差しの蓋は2手で取りあつかう
- 蓋置きを下げる時は、左手に置いて、一度向きなおる(斜めから正面)
それでは!みなさま、ワクワク楽しい茶道ライフを!
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